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石手内科通信

子どものこころと発達②ASD(自閉スペクトラム症)診療に関する当院の考え方

石手内科通信
目次

これって性格?それとも発達の特性?

発達障害という言葉は広まっており、詳しくは知らなくても耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
けれども、説明して、と言われると難しいものであります。
今回は発達障害の中でも医療機関での相談が多いASD(自閉スペクトラム症)について説明します。
以下のような相談で病院に受診される方が多いです。

「会話がかみ合いにくい」
「予定変更が苦手でパニックになりやすい」
「友達との距離感が難しい」

こうした困りごとは、ないでしょうか?

 

ASDの基本病態

ASDの特徴は、大きく2つに整理されます。

1.対人コミュニケーションの特性

相手の気持ちや意図を読み取ることが難しい
暗黙のルールや空気を理解しにくい
会話が一方的になりやすい
話題の共有が難しい

2.こだわり・繰り返し・感覚特性

特定の興味に強く集中する
予定変更や予測できない変化が苦手
同じ行動やルールにこだわる
音・光・触覚などに敏感、または鈍感

上記の2つが診断に必要な特徴になります(DSM-5の診断基準を参照)。
また、当事者である本人が、この特徴のことで困っていることも診断に必須なことの1つです。
本人も周囲も困っていなければ、性格(個性)と捉えていいかもしれません。

 

年齢ごとのASD特性

ASDは年齢とともに見え方が変わります。
以下はその中でも、特性により困るシーンとして代表的なものを示しました。

もちろん、これがすべて当てはまるわけではありません。
どれくらい特性が当てはまり、生活への影響があるかを総合的に評価します。特性が当てはまっても、ASDと診断できないこともあります。
ASDは、ひとつの症状だけで決まるものではなく、全体の特徴をみながら総合的に診断します。

 

ADHDとの違い

前にご紹介したADHDとASDの違いです。
ADHDは主に実行機能(段取り・注意・切り替え)の問題が中心です。
ASDは主に対人関係や認知の特性が中心です。
ASD、ADHDどっちの特性もあてはまる、という方も少なくありません。
また、小さい時はADHDの特性が主体だったとしても、成長してASDの特性が目立ち始めることもあります。

 

医療機関の役割について

ASDと診断が出たあとは、困りごとに応じてサポートしていきます。
お子さんによって必要な支援は異なりますが、当院では状況に応じて次のような関わりを行います。

■療育や支援機関との連携
発達支援が必要な場合には、療育機関や支援機関と連携しながら、日常生活の中での支援を整えていきます。

■学校との連携
学校生活で困りごとがある場合には、特性を整理し、学校での配慮につなげていきます。
ただし、学校に行くことを目標としない場合もあります。 その場合は、学校以外の本人の居場所についても相談します。

■本人への継続的なサポート
特に思春期では、本人が特性を理解し、自分なりの対処を身につけていくことが重要です。
そのため、診察の中で継続的にサポートを行います。

■心理検査による客観的な評価
必要に応じて、 知能検査、発達検査、性格検査などを行い、特性を客観的に把握し、支援の方向性を明確にします。

石手ファミリークリニックでは、 お子さん一人ひとりの特性と生活に合わせて、無理のない支援を一緒に考えていきます。

 

受診について

当院はホームページからWebでの予約が可能です。
原則、幼稚園/保育園、小学生以下の低年齢のお子さんのご相談は小児科予約を、思春期を迎えているお子さんは児童精神科予約を行ってください。
いずれの科でも発達障害の診療に対応している医師が担当いたします。

受診の方法について、わかりにくいことや、詳しく知りたいことがあるかもしれません。

お気軽にお電話でお問い合わせ下さい。